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60年ぶりにブラジルから祖国日本を訪ねることになった移民女性の旅に同行して、人間の絆のあり方を見つめていく。満八十歳になった森下妙子さんは夫に先立たれ、サンパウロ市近郊の町でひとり暮らしをしている。そんな彼女が日本政府の経費負担でブラジル移住後、初めて日本に里帰りできることになった。妙子さんには祖国で三つの願いがあった。音信の途絶えていた姉と再会すること、日本に出稼ぎに行っている娘を訪ねること、そして生き別れとなってしまった義母のお墓参りをすることだ。妙子さんは変わり果ててしまった生まれ故郷の東京を基点に、北陸、九州、東北と旅を続けて行く。そして消息のわからない義母のことを、命の恩人だという人が現れた…。
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アマゾン源流地帯、ブラジル・マットグロッソ州で古代遺跡の調査をしていた岡村は、現地の町で奇妙な老日本人移民についての噂を聞いた。その人は今日でも日本が第二次世界大戦に勝ったと信じているという。かつてブラジル社会を脅かした「勝ち組」の残党だ。何度も通う岡村に、その老人は秘蔵の「日本戦勝の証拠写真」を見せて、勝利の経緯を語ってくれた。老人はさらに、1999年に世界に何かが起こる、と不気味な予言をする。その後、老人は家族と共に消息を絶ってしまった。ようやく新居を探し出して、再び訪ねるが……。勝ち組老人との5年間の交流の記録。
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「とんでもないことを始めてしまった」。ブラジル奥地のハンセン病患者の隠れ里に迷い込んでしまった若き日本人神父・佐々木治夫さん。佐々木神父は何の知識も資金もないまま、彼らのための診療所作りを始めた。そして25年……。「フマニタス(人類愛)慈善協会」はハンセン病の診療センターに始まり、ストリート・チルドレンの更正・授産施設や、土地なし農民たちの支援にまで活動を広げている。ブラジル奥地にも及ぶグローバリゼーションの荒波は、新たな貧困と差別を生み出し続け、フマニタスの闘いは尽きることがない。第三世界の社会的弱者と共に生きる日本人神父と修道女たちの愛と闘いの記録。岡村と親子ほども歳の違う「先輩」・佐々木神父との10年にわたる友情に応じた作品。
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